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いぬの血液検査の読み方~中性脂肪~

さて、今回は血液検査の読み方について、みなさんに情報をシェアしたいと思います。

私は2年前までは、愛犬アンディが原因不明の水便・血便を繰り返すことで非常に困っていました。

動物病院でたくさんの精密検査をするものの、原因不明の状態が続き、ついには「こんな体質もあるからね~」と獣医師もお手上げ状態でした。

そこから私は、様々な文献を読み漁り、たくさんの講座をうけるようになりました。

やっと現在、なぜアンディはあのような症状が起きたのか?
どうすれば改善できるのか?

理解することができるようになりました。
SNSなどで、アンディと同じように原因不明の不調で悩んでいる愛犬&飼い主を見ていると心苦しい気持ちになりますので、

わたしが「2年前に知っていればな〜!」

という内容を今回は一部シェアします。

同じく原因不明の病気でお困りの愛犬&飼い主様は、改善のきっかけになれば嬉しいです。

血液検査の数値について

突然ですが、わたしが犬の栄養コンサルをしていると、よく聞かれる質問は

「血液検査の結果が、基準値内に入っていれば、問題ないですか?」

という内容です。

この答えは、「YES」とも「NO」とも言えます。

この答えを知っていただくためには、まず血液検査の数字の定義を理解する必要があります。

そもそも血液検査の基準値とはどういった数値かご存知でしょうか?

血液検査の「基準値」とは、健康な個体の95%が含まれる統計値を指します。

一方で、極端に高い数値(2.5%)と低い数値(2.5%)が「異常値」になります。

引用)IDEXX

この「基準値」の95%のなかには、年齢、性別、健康状態(不調がない、原因不明の不調・未病を含む)や、食事やサプリ摂取など、様々な違いがある犬たちが含まれますので、下限値〜上限値の幅も自然と広がります。

例えば、人の血液検査では、鉄欠乏の傾向がある日本女性による統計になります。

そのため、フェリチン値(簡単に言うと、鉄分をどれぐらいか摂取・吸収できているかの数値)の統計値は低い方に偏りやすい傾向があります。

つまり、基準値内に入っていたとしても、とくに基準値内のギリギリに近い場合は、問題がある可能性が考えられます。

以上から、「血液検査は基準値内に入っていれば、OK!」

とは言い切れないことがあります。

話は戻って、では犬の場合は基準値内に入っていても注意しておいたほうが良い数値はどれでしょか?

注意しておいたほうが良い数値のひとつに「中性脂肪」が挙げられます。

中性脂肪と聞くと、「低いほうが良さそう!」と思われがちですが、そうではありせん。

今回は、特に「中性脂肪が低いケース」について解説したいと思います。

中性脂肪とは?

中性脂肪とは、食事から摂取した栄養のうち、体内でエネルギーとして使われる脂肪のことを指します。

直接食事から取り入れるだけでなく、肝臓でも合成され、使われずに余った分は皮下脂肪などとして蓄えられています。

以上から、中性脂肪が低いということは、体内にエネルギーの蓄えが少ない状態であると言い換えることが出来ます。

中性脂肪が低いということは、脂溶性ビタミン(ビタミンA、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンDなど)がうまく吸収されず、肌荒れや抜け毛が悪化したり、免疫力が低下したりするケースも考えられます。

中性脂肪が低いことで起こる可能性がある症状

・アトピー
・過敏性腸炎
・睡眠の質が悪い
・過緊張
・末端の冷え

…など

私の愛犬アンディの場合、3歳あたりまでは中性脂肪が「25」あたりをうろうろしていました。

犬の中性脂肪の基準値:30~133

このときのアンディは、確かに、アレルギー反応(アトピー症状)が出やすい状態でした。

また、過敏性腸炎による頻繁な水便、睡眠は浅く、様々な場面で過緊張が起こりやすかったです…

中性脂肪が低い原因

中性脂肪が低い原因は、主に以下の3つが考えられます。

1. 摂取する食事の量(カロリー)が少ない

摂取カロリーに対して消費カロリーが大きければ、必然的に中性脂肪が低くなります。
運動量が過度に多いアスリートドッグは特に要注意です。

2. 肝機能の低下

栄養不足や薬の服用、疾病などによる肝臓機能低下がおこると、内因性中性脂肪が合成するのが難しくなります。

肝機能は、血液検査の項目で「AST、ALT、γ-GTP」などでも確認することができます。

3. 精神的にエネルギーを消耗する出来事が多い

環境面でのストレスが多かったり、犬自身が苦手と感じるできごと・対象物が多い場合は、本人が意識してないところで、エネルギーの消費が過度に起きている場合があります。

その場合は、食事や体内合成で中性脂肪をどれだけ供給しても、十分でない可能性があります。

愛犬アンディのエピソード

当時の愛犬アンディは、若いボーダーコリーらしく、常に動きたい!のオンパレード。
運動量はアスリートドッグ並みでした。


また、未去勢というのもあり、体内のカロリー消費率はかなり高めで、ドライフードは目安量の1.5~2倍近く食べて、やっと体重が維持できる状態でした。

ほかには、かなり繊細な側面もあり、「初めてのできごと」「初めて見るもの」には過度に緊張する傾向がありました。


若い犬からすると、まだまだ「人生で初めて!」という経験が絶えないこともあり、精神的な面でのエネルギー消費はかなりのものであったと推測できます。

中性脂肪が低い場合にしたほうがよいこと

中性脂肪が低い場合にしたほうがよいことを3つご紹介します。

1.エネルギーを枯渇させない

こまめに食事をとることで、血糖値の安定化をはかると共に、1日を通してエネルギーの枯渇を防ぐことができます。

手作り食で、炭水化物(糖質)をほとんど入れていない場合は、適度な炭水化物(糖質)をいれたほうが良い場合があります。

※過剰に与えると、血糖値スパイクがおきる可能性があるため、要注意!

2. 抗酸化対策とデトックス

抗酸化対策には、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどが有効です。

また、水銀、接着剤、農薬、殺虫剤、排気ガスなどが体内に蓄積しないようにするためにもデトックス機能を上げることも大事です。
そもそも、毒素を体内に入れないようにするのも重要です。

うちの愛犬アンディのエピソード

愛犬アンディは、子犬の頃からアレルギー反応が出やすかったこともあり、お魚と米が主原料のドライフードを食べていました。

不調の原因が特定できないことから様々な検査を実施し、そのなかに「毛髪ミネラル検査」をすることになりました。


軽い気持ちで検査してみた結果、なんと!「水銀」と「ヒ素」がとんでもなく高い数値に!

魚は「水銀」が含まれている可能性があり、米は「ヒ素」が含まれている可能性があります。

体内に毒素が多いことから、肝臓に負荷をかけてしまい、それが様々な不調の要因の1つになっている可能性を見つけることができました。

3.精神的エネルギーの消耗を減らす

ストレスがかかる出来事がある場合は、環境設定やトレーニングによって、ひとつでも減らした方が良いでしょう。

まとめ

以上から、犬の血液検査の数値をみることで、その数字の裏に隠れている様々な要素を読み取ることができるかもしれないことをご理解いただけたかと思います。

今回は、中性脂肪の読み方についてお話しましたが、この他の項目も様々な注意点があります。

みなさんの愛犬の血液検査の結果はいかがでしょうか?